2013年09月29日
PCO made Night Vision "MU-3"
本日は前回予告致しました、ポーランド製NVG「MU3」のレプリカについてです。
まずはMU3の概要から。
MU-3 (Produkt PCO) from KolektywFilmowyTV on Vimeo.
MU3はポーランドの国策軍事企業PHO傘下で、車輌・兵員向けに光学機器の開発を行っているPCOという会社が設計・開発を行ったポーランドオリジナルのNVGです。
この使用例はGROM・JWKにて確認できますが、この点について指摘したのは魔肖fujiwara氏が初めてではないでしょうか。
以下JWKにおけるMU3の使用例。
MU3は本来PVS14の様に単眼での使用を想定した設計ですが、GPNVGの様なダブルマウントを用いる事で双眼NVGとして使用することも可能です。
このダブルマウントは年代に応じて形状の差異が有る模様で、今回作成したのは比較的古いモデルになると思われます。
このダブルマウントの特徴的な形状、また単眼での使用時にもPVS14に比べて大きい水平方向への張り出し、マウント基部の特徴的形状などから判別が可能です。
続いてMU3の製作・完成までの経緯について。
先ず東京装備のmorizoさんにコンタクトを取ったのが8月中頃の事でした。今考えるとありえないほど遅いですが・・・
morizoさんのアドバイスの元、製作にかかることが決定し翌日から動き始めました。
先ず、CADと呼ばれる3Dで設計図を引くソフトを用いてMU3の設計図を描画。
画像は完成形ですが、パーツ割りもこの時点で行っています。
このデータを3Dプリンターで出力すると、この形状がそのまま出力されます。
便利な世の中です。出力はアイジェット様にお願いいたしました。
こちらが出力されたパーツ。
ここまで製作開始から一週間以内でした。
出力されたパーツを持ってmorizoさんのご指導の元成型・ノロトス用マウントシースなどを取り付けシリコンで型を作ります。
んで、ここで僕が二週間ほどポーランドに行ってしまった為、型からのレジン注入、型抜きなどを総てmorizoさんにやって頂く事に・・・本当にお手数おかけしました・・・ありがとうございます。
帰国後、成型された複製物を加工し、組み立てていきます。
この時既にHR前々日。テンパりすぎて写真撮ってません。
そして遂にHRの前日、fujiwaraさん、41さん、僕の分、計3つの組み立てが終了。
仕上げがあまりにも駆け足だったため、複製時に潰れたデティールの復旧や細かい調整等がろくろく出来なかった事、出力でぼったくられた(多分)事、多方面(主にmorizoさん)にご迷惑お掛けした事等反省すべき所は多々ありますが、とにかく完成致しました。
おそらくミリコス界隈で、メーカーでない一介のマニアが3Dプリンターを用いた出力を行ったのは初めてではないでしょうか。
取り敢えず最初の作品ということで。
おそらく今後も何らかの形で3Dプリンターを用いた出力でミリタリー系のグッズを製作することに成るかと思います。
というのもこの先こういう手に入らない、BDUや装備のように放出もなければ値段的にも買えない装備品って増えるのではないかと。いわゆるフューチャーソルジャー系の。
ポーランド系で面白そうなアイテムがあったらどしどし立体化していきたいと思います。
取り急ぎご報告まで。
ではまた。
次のステップとしては、僕が各デカールを作るってのがあります…(アワワ
デカールは僕も作ろうと思ったんですけど時間がなくって・・・
その辺りのノウハウも今後morizoさんから盗みたいところでっす!

凄い完成度ではありませんか!技術の発達とは素晴らしいものです。
今度お会いしたときには是非とも見たいです

PHOはここの所、ポーランドのフューチャーソルジャー計画の煽りもあって開発が盛んなんですよね~昔はPVS21だったんですが。
多分いろんなところに付けて出没します笑
> morizoさん
負けるも何も最初からmorizoさんがトップっすよ!!
また何かと宜しくお願いいたします!

ご使用されているCADはなんというソフトなのでしょうか?
仕事でモデリングしており、趣味でもやろうと探しているのですが
なかなかいいものが見つからず。
google sketch upでやってみてはいるのですが曲面がうまくいかず。。
もしよろしければ教えてください。
よろしくお願いします。
使用したソフトはSolidWorksという工業製品のモデリングをメインにした設計ソフトです。
曲面描写は難しいですよね・・・
Solidの他にRhinocerosなんかもメジャーな工業モデリング用ソフトですが、ライノの方が曲面には強いという話を聞きます。
